「生きる」
お正月の休みに、黒澤明監督の映画「生きる」を観た。
「あと半年の命」との宣告を受けて、茫然自失になり、仕事も休み彷徨っていたが、一念発起して、住民の陳情を受け、多くの壁を突き破り、公園建設を成し遂げる主人公。
その正に命がけの仕事ぶりには、鬼気迫るものがあった。
そうなのだ。
日頃から、こういう気持ちでぶつかっていけば、壁なんて突き破れるのだ!
「言うは易く、行うは難し」だけどね。
けれども、「一日一日を大切に生きていかなければならないな」ということを、
改めて教えられた。
話は変わるが、この映画、
今から70年近く前の昭和20年代に撮られているのだが、
山高帽にロングコートのサラリーマンはモダンでお洒落だし、
キャバレーやダンスホールは満員でにぎわっていて、活気に満ち溢れている。
そんな昭和の光景を見ていると、
「今よりよっぽど面白いんじゃないか!」とさえ思えてくる。
いくら巨匠の黒澤監督でも、70年後に観る人が
「そんなことを感じながら観ている」とは想像もしていなかっただろう。
それもまた面白い。
年の初め、いい映画を観た。