「忘年会」~甘い話に誘われて~

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年を取っていくに連れて、夜の街に出て行くのも億劫になる。

増してやこう寒いと尚更だ。

家でおでんでも食べながら、一杯やってる方がよっぽどいい。

 

ということで、今年は忘年会に一度も参加していなかったのだが、

気心知れた連中から誘いが来た。

 

聞いた瞬間「うっ、来たか!」と思ったが、

 

すかさず「いいなあ!参加するよ」と返事した。

というのは、昨年、私が誘っておいて、インフルエンザでドタキャン、

今年夏の後楽園ビアガーデンも、これまた私から誘っておいて、急な仕事が入り

ドタキャン・・・・・

ここで断ると「もう次からは誘ってもらえないだろうなあ」

そんなことが脳裏を過ぎった。

 

当日はとても寒くて、出かけるのに相当な勇気を要したが、

「できるだけ早く帰って来よう」と心に決めて、思いきって出かけた。

 

のだが、そこはそれ、

飲み出すと、久しぶりに会ったということもあり、話は弾み、大いに盛り上がり、

いつの間にか、二次会は、そのうちの一人が行きつけのスナックに行くことまで決まってしまっていた。

 

そいつが言うには、その店には「感じのいいきれいなママ」が居るらしい。

「ホンマか?」

「ウソやったら、おまえの責任払いやぞ」

「勘弁してくださいよ」

 

と、そんな冗談を言いながら、みんなでその店に出かけた。

 

気分もよかったので、久しぶりにカラオケで歌ったりもした。

クリスマスの時の私の十八番、

「安奈」「ひとりぼっちのクリスマスイブ」・・・・・・

 

他の人たちも歌いまくり・・・・・

総勢7人いたのだが、私より一回りは若い人たちばかりだったので、

当然、歌う曲も違い、私以外は「懐かしい、懐かしい」と一緒に口ずさんでいた。

 

私も孤軍奮闘、負けじと歌った。

 

そうこうしていると、

二人連れのお客さんが入って来られて、

これがまた「とーってもノリがいい女性」で、

私以外の人たちとは、世代が同じときて、みんなで大合唱となった。

 

「なんかようわからんけど、聴いたことはある曲だな」と、

私は体を揺らし手拍子で合わせる。

 

そんなこんなで気が付くと、午前零時を回っているではないか!

 

「これはいけません」

家の鍵を忘れてきていた私は、「このままでは家に入れなくなる」

 

慌てて妻に電話して、

「鍵を・・に置いといてくれ」と頼んだ。

 

時計を見なければ、

この寒空の中、危うく「野宿か」というところだった。

 

それから、その店を出て「次に行こう」という話も出ていたが、

さすがにもうこれ以上は無理、

ラーメンを食べて帰ろう、ということになったのだが、

タクシーが捕まらない。

 

結局、大通りで30分ほど、手を振り続け、

やっとこさ捕まえることができた。

 

なんとか、家にたどり着き、お風呂に入り、

布団に入ったのは午前3時30分だった。

 

「あー、またやってしまった!」

 

だいたい飲みに行くとこうなる。

 

毎度のことだ。

 

でも久しぶりに楽しい酒だった。

 

「また行こう!」